受講者インタビュー
大阪府泉南市役所 行政経営部 デジタル推進課

2025年12月01日

情報部門担当者の技術向上のため、集合演習を毎年受講!

2017年度から集合演習を9年連続受講されている泉南市のみなさま。​
集合演習をどのように活用されているのかお伺いしました。

大阪府泉南市役所 行政経営部 デジタル推進課
宮尾 猛(みやお たけし)(写真左)
  
配属歴:9年目
普段の業務:
情報システムの更新・運用・保守、
セキュリティポリシーの改定を主に担当​
髙浦 優輔(たかうら ゆうすけ)(写真中央)
  
配属歴:4年目
普段の業務:
情報システム標準化を主に担当​
岡田 真那郁(おかだ まなか)(写真右)
  
配属歴:3年目
普段の業務:
自治体DX推進(DX推進員の運営、
DX推進計画の改定等)を主に担当

セキュリティは座学だけでは学べない​

NICT:宮尾さんには、2017年からほぼ毎年集合演習を受講いただいていますが、受講された率直なご意見をお聞かせください。

宮尾さん:​なんと言っても、無料で受講できることがありがたいですね。​
また、テキストが素晴らしいです。図が多くて見やすいですし、タイムラインのサンプルもあり、新しい情報が年々アップデートされていて、机上に置いて読み返すことで自分の知識が整理できるのでとても役立っています
加えて、セキュリティは座学だけでは学べないので、仮想環境を使った研修はとても意義があると思っています。CYDERは4名1チームで演習を行いますが、自組織のインシデント対応時のコアメンバーが3名なので、同じ規模感で演習に取り組めるのは、リアルな感じがしてよいと思っています。

NICT:たくさんのお褒めの言葉をいただきありがとうございます。​
CYDERの開発に携わっている多くのメンバーが、涙を流して喜んでいると思います。​
複数年にわたりCYDERを受講いただき、業務上役に立っていることはありますでしょうか。

毎年受講することで新しい発見がある​

宮尾さん:トリアージの重要性を学べたのが良かったです。インシデントの際に、各事象が与える影響度を考えるようになりました。CYDERの演習は時間の制約がありますが、実際のインシデント時もそれは同じで、決められた時間の中で検討をするのはとても良いトレーニングだと思います。​ 最悪のケースを想定し、どんな影響があるのか、どれを優先させるべきかということを、集合演習では学ぶことができると思います。​

宮尾さん:​また、CYDERを毎年受講することで、昨年受講して得た知識を再確認することができますし、演習では様々なツールの使い方を教えてくれるので、新たなツールの発見もできるのが良かったです。​泉南市では、情報部門担当者の技術向上のため、本演習を毎年受講するようにしています。CYDERを受講後、私達3人は 情報処理安全確保支援士資格を取得しました。​
また、私の上司もITパスポート資格を取得し、現在基本情報技術者資格を目指し勉強しています。​​

NICT:デジタル推進課様では管理職の皆様も資格を取得され、課全体でセキュリティ能力向上を目指されていて素敵ですね!

最近のトレンドを取り上げていて、大切なところを肌で感じることができる​

岡田さん:私は2023年以降毎年受講しています。集合演習は、他組織の人と同じチームとなりグループワークをするので、人と人とのふれあいの良さや、肌で感じられる良さがあるのが良いと思います。​
昨年のB-1コースはVPN装置の脆弱性をついたランサムウェア感染のシナリオで、最近の攻撃トレンドを取り上げていて、セキュリティ対策を高めていく上で大切なところを肌で感じることができるのが良いと思いました。セキュリティエンジニアとしての技術向上のためのロードマップがあればさらに嬉しいです。今年はBコースが有料になってしまったのが、とても残念でした。​

困ったときにレスポンスがもらえるチューターの存在と、リアルなシナリオ​

高浦さん:私は、2023年度と2024年度に受講しました。今年は業務都合でなかなか時間が取れず、受講できなかったのがとても残念です。​
演習会場では、チューターが適正に配置されており、多少待つこともありますが困ったときにすぐにレスポンスをもらえるのは良いですね。​
また、B-1コースの中で予算を使う部分はとても良いと思いました。
限られた予算の中で、どこまでを自分たちで対応し、どこから業者に任せるのかなどの判断力がつくと思いました。​
そして、やっぱりノベルティが嬉しいですね。B-1コースでノーヒント賞としてマーカーやクリアファイルをもらえると、気持ちが上がります。​

NICT:またもやお褒めの言葉をいただき、ありがとうございます。​
必要な時にチューターのサポートを受けることができるのが、CYDERの特長だと思っています。​
また、Bコースのノーヒント賞については、2023年度まではマーカーをお渡ししていましたが、2024年度からはCYDERのパンフレットの表紙をモチーフとしたクリアファイルをお渡ししていますので、楽しんでいただけましたら幸いです。

生成AIの脅威と防御​

NICT:CYDERへのご要望はありますでしょうか。​

宮尾さん:流暢な日本語を使ったフィッシングメールなど、生成AIを悪用した攻撃が増えているので、そういう脅威からの防御も取り上げていただきたいです。また、逆に生成AIを活用した防御もシナリオに組み込んでいただけると嬉しいです。​
また、攻撃の一端など知っておいた方が良いと思うので、攻撃の手法についても触れてもらえるとありがたいです。​

今後に向けて​​

NICT:今後に向けての泉南市様の検討していることを教えてください。​

宮尾さん:プレCYDERを職員研修へ活用されている団体もあると伺いました。そういった研修を上手く活用しながら、職員の意識向上を含めたセキュリティ対策を進めていければと考えています。​​